The Best Albums of The 1993
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No.1
ANGRA / ANGELS CRY |
クラシックとヘヴィ・メタルを完璧に融合させてみせた名作。メロディック・スピード・メタルのファンを一撃で虜にした「Carry On」の衝撃は今でも忘れられない。楽曲、演奏、全てが鮮烈だった。シンフォニック・メタルの先駆。 |
No.2
HAREM SCAREM / MOOD SWINGS |
高度な演奏力に裏打ちされた、一筋縄ではいかない展開を持ちつつも華やかなキャッチーさを感じさせる、選ばれたバンドのみが作りえる驚異の名盤。こんなバンドがポッと出てくるんだから、カナダは侮れない。 |
No.3
VINCE NEIL / EXPOSED |
MOTLEY CRUEを脱退したヴィンス・ニール(Vo)のファースト・ソロ・アルバム。だが、同時期に発表されたバンドの新作より遥かに「らしかった」。奇才スティーヴ・スティーヴンス(G)の多彩なプレイが冴える、音楽的に非常に充実した名盤。 |
No.4
GAMMA RAY / INSANITY AND GENIUS |
メロディック・パワー・メタルに完全回帰し、カイ・ハンセン信者を大喜びさせたアルバム。爽快なまでの完成度です。 |
No.5
PRAYING MANTIS / A CRY FOR THE NEW WORLD |
哀愁のツイン・リードと叙情的な歌メロ、黄金時代の彼らを求め続けるオールド・ファンを満足させつつ、新たなファンを獲得にも成功した、名曲、佳曲が満載の大傑作。 |
No.6
RAGE / THE MISSING LINK |
ピーヴィ・ワグナー(Vo/B)の生み出す独特のメロディと、マンニ・シュミットの個性的なギター・ワークが織り成すRAGEワールドがクセになる、隠れた(?)名盤。このアルバムを最後にマンニが脱退してしまったのが惜しまれる。 |
No.7
ROYAL HUNT / LAND OF BROKEN HEARTS |
古き良き北欧メタルを愛する人々を歓喜させた、メロディアスでドラマティック、クラシカルでありつつどこかキャッチーな、北欧メタルの理想郷。 |
No.8
FORTUNE / MAKING GOLD |
プロダクションも、演奏力もイマイチ。楽曲のクオリティにもバラつきはある。しかし、アルバム前半で聴かれる北欧ならではの魔法のようなメロディは、ベニー・スドベリの甘い歌声ともあいまって、聴き手を陶酔させる。メロディ派は必聴。 |
No.9
ANNIHILATOR / SET THE WORLD ON FIRE |
テクニカルなスラッシュ・メタルで評価を確立したバンドが、音楽性の幅を広げた意欲作。正直彼らの個性が充分に発揮されているかといえば微妙だが、新境地であるメロウな楽曲の完成度が素晴らしくて、ここに選出。 |
No.10
TALISMAN / GENESIS |
北欧メタルの古典とされるファーストとは異なる、ハードさを増したギターと、独特のグルーヴを持った「TALISMANスタイル」を確立したセカンド。ドラムが打ち込みなのが難だが、骨太さと哀愁のメロディが絶妙に調和した好盤。 |
The Best Tunes of The 1993
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No.1 |
Can't Believe / LIONSHEART
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正統派ブリティッシュHR/HM、10年に一度の大名曲。 |
No.2 |
Carry On / ANGRA
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クラシカルなメロディック・スピード・メタル。シンフォニック・メタルの誕生を告げた名曲 |
No.3 |
Stand Away / ANGRA
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哲学的なフィーリングと深みを感じさせるバラード。まさかこんな曲を書けるHR/HMバンドがあったとは… |
No.4 |
Change Comes Around / HAREM SCAREM
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急に視界が開けたときのような爽快感を感じさせる、絶妙の曲展開 |
No.5 |
Nightbreaker / RIOT
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メロディック・パワー・メタルのお手本のような曲。カッコいい! |
No.6 |
Sound Good To Me / ANNIHILATOR
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独特の寂寥感を感じさせる、このバンドとしては極めて異色なポップ・チューン。聴くたびに切なさに胸が締め付けられる |
No.7 |
Trouble In Paradise / FORTUNE
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こんなメロディがどこから湧いて来たのか、ベニー・スドベリに是非訊いてみたい |
No.8 |
Parallel Minds / CONCEPTION
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劇的なコーラスが鳥肌モノのカッコよさ。緊張感あふれるメタル・チューン |
No.9 |
Nevermore / RAGE
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不思議なグルーヴ感があって、病み付きになる |
No.10 |
U Done Me Wrong / TALISMAN
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コーラスがたまらなくカッコいい、ソリッドかつキャッチーなハード・ロック・チューン |
1993
年を振り返って
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当時は単純にHR/HMが大好きだった。BURRN! の言っていることに疑いもなかった。聴くアルバム聴くアルバム全てに感動があったし、そんなに感動できないものも、他にあまり聴くものがなかったから繰り返ししつこく聴いているうちに好きになったりした。そうして音楽に対するキャパシティも上がっていった。 そんな当時の僕には全く気づかないことであったが、この年は世界的にHR/HMが急速に失速していった年である。グランジ/オルタナティヴ・ブームの本格化である。 その煽りを受け、この年、HR/HM系の大ヒット・アルバムというのはほとんど出ていない。上記のアルバム、チューンを見ても、英米のメジャー・アーティストはほぼ皆無。かろうじてヴィンス・ニールのソロ・アルバムくらいか。これにしたってアメリカではゴールドがやっとである。 上記のセレクトも後になって冷静に考えると、かなり小粒なアーティスト/アルバムばかりだが、当時は本当にHR/HMが大好きだったので、どれもよく聴いた、印象深いアルバムばかりである。ここに挙げたほかにも、FIGHT 「WAR OF WORDS」やTHE WILDHEARTS 「EARTH VS THE WILDHEARTS」、MR.BIG 「BUMP AHEAD」、CONCEPTION 「PARALLEL MINDS」、VAI 「SEX & RELIGION」など、気に入っていたアルバムは数多い。 そういう意味で、世界的な状況とは裏腹に、個人的には結構充実した印象の年でした。ちなみに、本当のベスト・チューンはXの「Art Of Life」なんだけど、ちょっと反則っぽいのでやめました。 |
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