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VOLCANO
MYTHOLOGY
84
ミソロジー (2011)

近年は人気アニメ「けいおん!」の挿入歌や、仮面ライダーのトリビュート・アルバムなど企画モノでの活動が目立っていた屍忌蛇率いるVOLCANOの、フル・アルバムとしては「DAVI」以来10年ぶりとなる作品。2005年にリリースされたEP「VIPER'S PATH」ではメンバーが一新されていたが、本作ではNOV(Vo)、AKIRA(B)といったかつてのメンバーが復帰、DrにはAKIRAと同じYOUTHQUAKEのメンバーであるSHUNを迎えている。1曲目のピアノを絡めたドラマティックなイントロ「Mythology」からアグレッシヴかつメロディックな「Phantom Society」の流れ(どうして別トラックに分けなかったのでしょう?)で「復活」を強く印象づけられる。全体的な作風としては1stのメロディック・スラッシュ的路線と2ndのジャパメタ的路線の中道を行くもので、NOVの強力なVoもあって攻撃的な印象でありながら古典的なHR/HM由来のエッセンスが楽曲にフックを与えている。やはりNOVとの間にはケミストリーがあり、本作がここ10年における屍忌蛇のベスト・ワークであることは間違いないが、1stの素晴らし過ぎる記憶が未だに鮮烈なだけに、個人的には「もっと激しく泣けるだろ!?」という物足りなさも感じたのが正直な所。ちょいちょい過去にも聴いたことがあるようなパートが散見されることは「芸風」として受け止めるにせよ、「いかにもインディーズ」な抜けの悪いサウンドプロダクションは大きなマイナス。


VOLCANO
DAVI
81
ダヴィ (2001)

インディーズからリリースされたマキシ・シングル「DIE HARD」を挟み、ビクターからリリースされたセカンド・アルバム。前作でベースをプレイしていたAKIRAは本作には参加せず、ベースは屍忌蛇自身が弾いている。タイトルは「荼毘(だび)に付す(火葬にする)」という古いインドの宗教用語由来の表現から取ったもの。前作に比べてスラッシュ色が減退したのは別にいいのだが、なんとなく曲がこぢんまりと小さくまとまってしまっているのは問題。しかも、なんか悪い意味で洋楽っぽさが後退し、いわゆる「ジャパメタ」っぽくなってしまっているのも個人的には残念である。相変わらず屍忌蛇のギター・ソロは官能的な泣きの美学を展開しており、本作の最大の聴き所となっているが、やっぱ曲がイマイチ。期待が大きすぎたのかなぁ…。とはいえ捨て曲といえるほどの捨て曲はないし、前作に散見された「元ネタバレバレ」な箇所はほとんどなくなっており、バンドのオリジナリティが固まってきたように思えるのはプラス材料。ちなみに#5と#7で元VOWWOWの厚見玲衣(Key)がゲスト参加。

VOLCANO
VIOLENT
91
ヴァイオレント (2000)

とにかくカッコいい。初期TESTAMENTあたりに通じる様式美テイストのスラッシュ・サウンドをベースに、IN FLAMESに代表される北欧メロディック・デス・メタルの雰囲気をミックスしたようなそのサウンドは問答無用のカッコよさ。荘厳かつ邪悪なイントロ#1に続く#2、ドラマティック極まりないギター・ソロをフィーチュアした名曲「Kill All Of Me」から、古巣GARGOYLEの楽曲を彷彿させる#10「Volcano」まで、ダイナミックで強靭なリフ・ワークと、泣きまくりのメロディックなギター・ソロが存分に堪能できる強力な一枚。この名盤を作り上げたのは、元GARGOYLE〜ANIMETALの屍忌蛇(G)を中心に結成されたプロジェクト。以前屍忌蛇は同じ英語の綴りで「ヴォルカノ」と読むプロジェクトで、本作とは異なるメンバーと活動していたが、本作におけるメンバーはAIONのNOV(Vo)、GARGOYLEのKATSUJI(Dr)、YOUTHQUAKEのAKIRA(B)という、HR/HMファンというよりは日本のV系(という呼称が生まれる前、「お化粧系」などと呼ばれていた時代の)バンドのファンによく知られた面子。こう書くと「ゲッ」と思う人もいるかもしれないが、偏見を捨てて聴いて欲しい。皆、確かな演奏力を備えたプロフェッショナルなミュージシャンだし、実際ダメもとで本作のミックスを依頼した北欧メロデス・シーンの大御所プロデューサー、フレドリック・ノルドストロームは本作の音を聴いて気に入り、この仕事を引き受けた。しかもオランダのメタル専門誌では97点という高得点を獲得。聴けばわかる、超強力なメロディック・スラッシュの大傑作である。泣きまた泣きの洪水。見たら買え!の大推薦盤。

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