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TWILIGHTNING
SWINELORDS
80
スワインローズ (2007)

サウンドのメジャー感では北欧屈指の存在であるTWILIGHTNINGのサード・アルバム。デビュー作から音楽性を変化させた前作は、商業的にはやはり厳しかったようだ。メロディック・パワー・メタルという当時トレンディ(欧州では)なスタイルでデビューしてしまったことは、彼らにとってはいささか悔恨もあるようだが、あのスタイルでなければあれだけ話題になることはおろか、そもそもデビューさえできなかったかもしれないので、その辺は難しい所ではある。とりあえず、商業的に失敗したからといって再びパワー・メタル路線に回帰することはなく、前作の流れを汲むメジャー感のあるHR/HM路線を押し進めている。ややアメリカンさが鼻についた前作に比べると、独自性が強く出ており、遂に彼らは自分たちのサウンドを確立した感がある。音楽性の違いを無視して誤解を恐れずに言うなら、かつてのTNTと同様に、「特に変なことをやっているわけではないが、誰にも似ていない」サウンドだ。サウンドはデビュー当時と比べて随分シンプルになったように見えて実はかなり凝っており、そのプログレッシヴ性こそが彼らの個性なのだろう。その複雑さをあまり感じさせず、ダイナミックなロック・サウンドとして聴かせられる所はこのバンドの最大の強みだと思うが、キメ曲がないのはつらい。バンドとしてのポテンシャルは高く、華もあるので、シングル・ヒットが出せるようになれば化けると思うのだが。

TWILIGHTNING
BEDLAM
72
ベッドラム (2006)

昨年5月に行なわれたフィンランド大使館主催の音楽イベントFINNISH MUSIC DAYS IN TOKYO 2005 〜METAL SHOWCASE〜での華々しいスター性に満ちたステージングが印象的だったTWLIGHTNINGの新作EP。今どき「ヘイ、ハニー」なんて歌い出しの曲を耳にするとは思いませんでした…の#1「Space Of Disgrace」からスタートする本EPは、前作における80年代アメリカン・ハード・ロック色の強い作風を継承した一枚となっている。#3や#4などはデビュー・アルバム収録曲に通じる路線の佳曲だし、サウンド全体として単なる80年代懐古に終わらない、新しい感性に貫かれているのは従来通り頼もしいのだが、単純なリフをメインとした#2や、ジョン・ボン・ジョヴィがソロで歌ってもおかしくないような#5などは個人的には退屈で、このバンドに望む路線じゃないな。「騒々しい・大混乱」という意味のタイトルを冠している割には落ち着いた印象の一枚。まあ、ライナーノーツによると渾身の3rdをじっくり作るための「つなぎの一枚」らしいので、新作フルに期待しましょう。日本盤のみのエンハンスト映像はステージやスタジオ、ツアーの様子など(渋谷の街並みなども映る)を編集したもので、彼らのロック・スター然とした(メンバーのケツ出しとか、ウィスキーのラッパ飲みとか:笑)佇まいを垣間見ることができる、オマケとしてはなかなか興味深い映像。

TWILIGHTNING
PLAGUE-HOUSE PUPPET SHOW
81
プレイグ・ハウス・パペット・ショー (2004)

個人的にフィンランド最大の期待株である彼らのセカンド・アルバム。一聴して感じるのは、前作が持っていた80年代メインストリームHR/HMの色がさらに濃くなったということ。Keyのキラキラ感が減少し、前作では結構あちこちで聴かれた2バスの連打が殆ど無くなったこともあり、我々日本人の考える「フィンランドのメタル・バンドっぽさ」はあまり感じられない。パッと聴きの成長感がないのは、前作の時点で演奏もサウンドも殆ど完璧だったという、スタート時点のレベルが高すぎたせいですね。シーン全体にメタル復権の気配が出てきた2004年だが、この手のキャッチーなハード・ロック・テイストを前面に押し出している若いバンドは殆どいないので、ある意味シーンのイノヴェイターになる可能性もあると言えばそうなのだが…。個人的にはあまりにも80年代的なアレンジのいくつかはさすがに鼻についたし(1曲目のアタマなんてMOTLEY CRUEかと思いましたよ…)、もうちょっとメタル度の高いサウンドでいて欲しかったというのが本音。とはいえ、もはやアメリカのバンドと言っても通ってしまいそうな「大物感」は、シーンのほかのバンドには決定的に不足している要素で、もうひと皮むければ凄いことになりそうな予感はバリバリ。#4のドライヴ感とか#8の展開の妙とか、才能の煌きは本作でも充分に感じられるしね。

TWILIGHTNING
DELIRIUM VEIL
87
デリリウム・ヴェイル (2002)

平均年齢20歳そこそこの、フィンランドからの若きニュー・カマー、TWILIGHTNINGのデビュー・アルバム。所属レーベルSPAINFARMが大メジャーのUNIVERSALとディストリビューション契約を結んだために、日本でもユニバーサル・ミュージックからのデビューとなった。ひと昔前であればフィンランドの新人メタル・バンドが外資系大手メジャーからCDをリリースするなんて考えられなかっただけに、「ついにシーンはここまで来たか…」と感慨深いものがあります。と、アルバムの内容と関係ないことを長々と書いてしまいましたが、内容もメジャー流通に相応しい素晴らしさ。ティモ・トルキがプロデュースを手掛けるSPAINFARM所属のバンドというと、当然STRATOVARIUS〜SONATA ARCTICAの流れにあるキラキラ系メロスピを予想&期待してしまうし、実際そういう要素もあることは事実。しかし、若いバンドらしい瑞々しい躍動感と、新人らしからぬ巧妙で意外性のある曲展開を聴かせるそのサウンド全体に感じられるのは、80年代のHR/HM、それもかなりメインストリーム寄りのハード・ロックからのキャッチーな息吹。これがヘイキ・ポイヒアの存在感あるVoと相まって、近年のバンドには珍しい華やかさを生んでいる。#4のタイトル曲のような勢いのある曲も単純な疾走に終わらず、耳を引くフックと展開が聴き所を増やしている。とにかくサウンド全体から発散される「本物」のオーラが嬉しい期待の新星。

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