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STURM UND DRANG
GRADUATION DAY
80
グラデュエイション・デイ (2013)

平均年齢15歳の驚異の新人バンド、としてデビューしたのも今は昔、前作「ROCK N' ROLL CHILDREN」から4年、メンバー全員成人を迎えたバンドとしてリリースされたサード・アルバム。前作発表時のメンバーからアレクサンダー(G)とヘンリク(B)が脱退し、ヤニ(G)とジョエル(B)が加入している。まあ、彼らの年齢的に普通に人生の「進路」を考えるお年頃でしょうから、音楽を生業としないメンバーも出てくることはやむを得ないことでしょう。個人的には「卒業の日」と題されたタイトル自体に、まだ学生気分から脱しきっていない雰囲気を感じてしまうのだが(実際、中心人物であるVoのアンドレ・リンマンは21歳になった今でも高校を卒業できていないようだが…/苦笑)、音楽的には「オトナからのインプット」がアリアリだった前作に比べ、良くも悪しくも「独自のサウンド」を模索している様子は感じ取ることができる。アンドレの歌声もあどけなさを残していた前作までに比べると力強くなり、ロビン・マッコーリー(元GRAND PRIX, M.S.G.)を思わせる独特の味を感じさせるようになっている。正直な所、リフの面であまり強力なものを提示できておらず、「メタル」としての完成度・カタルシスは前作に劣る。ただ、モダンなポップ・ミュージックに通じるセンスなども随所に感じさせつつ、北欧らしい哀愁を湛えたヴォーカル・メロディを中心に展開されるそのサウンドは、生粋のメタラーには必ずしも好意的に受け止められないかもしれないが、個人的には悪くないと思った。

STURM UND DRANG
ROCK 'N ROLL CHILDREN
85
ロックンロール・チルドレン (2008)

平均年齢15歳という若さが話題となり、母国フィンランドではナショナル・チャート最高3位、プラチナムを獲得したデビュー作に続くセカンド・アルバム。彼ら自身の成長か、制作段階からSony/BMG傘下の「G.U.N.」レーベルのバックアップがあったためか(前作は流通のみ)、全ての面で著しいクオリティ・アップを示しており、若さを考慮せずとも楽しめる好盤に仕上がっている。オープニング・ナンバーである「Last Of The Heroes」から、「えっと、このリフはPRETTY MAIDSの"Future World"、ヴァースはSKID ROWの"Youth Gone Wild"…」と、80年代のHR/HMに親しんできた方であれば元ネタがすぐに割れる楽曲ばかりだが、1曲丸々パクっているという感じではなく、80S'メタルの美味しい所をコラージュしたような感じで、自然と頬が緩む。随所に聴かれるオヤジ殺しなメロディやアレンジが満載で、楽曲は粒揃い。しかし高校生でこのサウンドって…。アレンジの妙なゴージャスさといい、オトナの相当な入れ知恵、バックアップがあったのではないかと勘繰らざるをえない。元々作曲についてはマネージャーでもある父親など、「オトナ」の手を借りていた(ちなみに#2は元SONATA ARCTICAのヤニ・リマタイネンの曲)わけだが、正直演奏も怪しいな(苦笑)。しかし、例えそうであっても、私はこういう若者がやっている「わかりやすいメタル」を支持します。アルバムタイトルは今回もあざといけど(苦笑)。


STURM UND DRANG
LEARNING TO ROCK
80
ラーニング・トゥ・ロック (2007)

フィンランド出身、メンバー全員90年代生まれの現役高校生、平均年齢15歳の驚異の新人、STURM UND DRUNGのデビュー・アルバム。K.K.ダウニング(G:JUDAS PRIEST)やウド・ダークシュナイダー(Vo:ACCEPT〜U.D.O:本作のボーナス・トラックにゲスト参加)も絶賛、ここ日本でも伊藤政則氏が積極的に持ち上げていて、ちょっとした話題になっている。実際の所、彼らが各所で絶賛されているのはやはり「若さ(幼さ?)がポイントになっているのは否めないし、K.K.やウドにとっては孫みたいな年代の少年たちにリスペクトされて悪い気はせず、かわいがっている、ってのが実際の所だと思うが、確かに15歳でこのクオリティはなかなか、いや、凄い。古き良き北欧メタルのエッセンス満載の楽曲は、哀愁系に弱い僕のようなリスナーのツボ直撃で、ジョーイ・テンペスト(EUROPE)を思わせるマイルドな声質のVoも、ルックスも含めて魅力的。正直演奏はまだまだだし、楽曲も詰めが甘い。彼らの音楽を紹介するときによく使われる「70〜80年代のHR/HMのような…」という形容のうち、「70年代的」な部分とは、単に彼らが未熟であるがゆえの「詰めの甘いシンプルさ」の部分を表していて、彼らの本質は80年代メタルにSONATA ARCTICAに代表される現代フィンランド・メタルのスピード感をプラスしたものである。アルバムタイトルはちょっとあざとい気もするし、どこまで伸びるかは未知数だが、現状でも北欧メタル・ファンであれば充分楽しめる好盤だ。

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