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SINERGY
SUICIDE BY MY SIDE
81
スーサイド・バイ・マイ・サイド (2002)

キンバリー・ゴス(Vo)とアレキシ・ライホ(G)の夫婦(めおと)プロジェクトとしてすっかり日本でも有名になったSINERGYのサード・アルバム。前作と同じメンバーでレコーディングされ、バンドらしさを増しているが、本作完成後DrのトミがTO/DIE/FORの活動が忙しくなってきたために脱退している。前作もデビュー作に比べるとよりライヴ向きのバンドらしいサウンドが収められていたが、本作では一層その方向性が推し進められている。痰を吐くような、女性Voをフィーチュアしたバンドとしては珍しい下品なイントロを持つ#1「I Spit On Your Grave」からクライマックスと言える迫力の出来で、一層猛々しさを増した凄絶なキンバリーのヴォーカルに圧倒される。続く楽曲群も、アレキシ・ライホにローペ・ラトヴァラという、その後そのままCHILDREN OF BODOMのギター・チームとなる強力なツイン・ギターを擁する強みがフルに発揮され、そのテクニカルかつアグレッシヴなサウンドは翌年発表されるCHILDREN OF BODOMの名盤「HATE CREW DEATHROLL」を思わせる緊張感を放っている。ただ、ギター・オリエンテッドな印象が強まり、アグレッションが増したことの代償というべきか、メロディ的にはやや「甘さ控えめ」になっており、楽曲としての満足度は過去2作に及ばない、というのが個人的な印象。こっちの方がアグレッシヴでカッコいい、という人もいるとは思うけど。なお本作発表後、キンバリーとアレキシの恋愛関係の消滅と共に、このバンドも自然消滅した。

SINERGY
TO HELL AND BACK
84
TO HELL AND BACK (2000)

前作発表後、99年7月のIN FLAMES & CHILDREN OF BODOMの来日公演にスペシャル・ゲストとして帯同したSINERGYの、いや厳密に言えばキンバリー・ゴス(Vo)のキャラクターとしての強烈な存在感は一躍日本のメタル・ファンの間で話題(というかネタ)になった。彼女がCHILDREN OF BODOMのアレキシ・ライホ(Vo, G)と同棲中の恋人であるということも、二人が在籍するこのプロジェクトへの注目を高めた。そのキンバリーとアレキシを除くメンバーは前作から一変しており、Gの片割れがローペ・ラトヴァラ(元STONE,、現WALTARI)に、Bがマルコ・ヒエタラ(TAROT)に、Drがトミ・リルマン(TO/DIE/FOR)チェンジしているが、皆フィンランドのメタル・シーンにおける実力者であり、バンドとしてのポテンシャルには何のマイナスもない。キンバリーのイメージを誇張するかのごときタイトルを持つ強力なオープニング・ナンバー「The Bitch Is Back」から前作同様、現代的なアグレッションを備えた高品質なメロディック・パワー・メタルが展開される。前作に比べてよりワイルドな個性を発揮するようになったキンバリーの歌唱も迫力充分で、単なる「ネタキャラ」ではないことを示している。前作に比べると若干「泣き」の叙情性は後退したようにも感じられるが、バンド・サウンドとしてのまとまりは本作の方が強力である。日本盤ボーナス含めて10曲、そのうち2曲がややお遊び的なカヴァー(#9がBLONDIE、#10がパット・べネターの曲)なので、今回もややボリューム不足なのが残念。

SINERGY
BEWARE THE HEAVENS
85
ビウェア・ザ・ヘヴンズ (1999)

韓国人の父とドイツ人の母を持つアメリカ人女性で、縁あって北欧に渡り、THERIONやDIMMU BORGIRのアルバムやツアーに参加した経験があるキンバリー・ゴス(Vo)を中心としたプロジェクトのファースト・アルバム。ギターはイエスパー・ストロムブラード(IN FLAMES)にアレキシ・ライホ(CHILDREN OF BODOM)、ベースはシャーリー・ダンジェロ(MERCYFUL FATE, ARCH ENEMY他)、ドラムは当時無名ながら、その後DIONYSUSやSAINT DEMONといったバンドでマニアの間では知られるようになるロニー・ミラノヴィッチが担当している。このダークサイド・オブ・北欧オールスターズというべき強力メンツに加え、プロデュースがフレドリック・ノルドストロームとくれば出来の悪かろうはずはなく、強力なアルバムに仕上がっている。当時勃興していた北欧メロディック・デス・メタルに関して、私のような基本的にデス声を好まないリスナーは「もしメロデスのVoがノーマル・ヴォイスになったらどんな素晴らしい音楽になるんだろう?」と思っており、図らずもそれがここで実現した形だ。B!誌やライナーでは「正統派」と強調されていたが、ここで展開されている北欧メロディック・デス・メタル由来の(?)パワー感、そして北欧ならではのクサいメロディ/フレーズのせめぎ合いは案の定というか「メロディック・パワー・メタル」と形容すべきものである。ボーナス・トラックを除き全9曲、うち2曲はインストの小曲のため、ややボリューム不足なのが物足りないが、欧州型のメロディック・メタルを好む向きであれば一聴の価値がある。

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