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SERPENT
xGODx
87
ゴッド (2008)

前作がクサメロ・マニアの間で好評を博したSERPENTのセカンド・アルバム。ズバリ、こいつは傑作だ。まず、音質がグッと向上しており、B級感がかなり払拭されている。そして、前作ではやや未整理だった楽曲がタイトにビルドアップされ、「聴かせどころ」が明確になっている。このことを「展開が減ってシンプルになってしまった」とマイナス評価するマニアもいるかもしれないが、結果的に前作ではやや金太郎飴状態だと感じた楽曲の個性が明確になり、個々の楽曲がそれぞれ別個に印象に残るようになったという意味で、作曲スキルの向上だと捉えている。もちろんクサメロ作りのセンスは本作でも全ての楽曲に渡って遺憾なく発揮されており、中でも「メロデスはメロデスでも、メロディック・デスではなく、もはやメロドラマ・デスだ!」などという妄言を吐きたくなるほど、執拗なまでのクサメロで責め立ててくる#8「Suicide Diary」、そして疾走するリフ・パートで猛烈に「ヘッドバング欲」を誘発される#5「Severance」は今年のベスト・チューン候補にランクイン有力なキラー・チューン。いや〜、正直これほどまでに強力なアルバムを作り上げてくるとは予想外でした。逆にこの路線でこれ以上の作品が作れるのか、余計な心配をしたくなります。強いて弱点を挙げれば、前作に引き続き存在感の薄いVoで(それはギターの奏でるメロディがあまりにも強力だからですが)、個人的には、もしこのVoが「歌える」のであれば、次作ではクリーン・ヴォーカル・パートを導入するのもアリでは(賛否両論でしょうが、当たればさらに上を狙えると思います)。

SERPENT
CRADLE OF INSANITY
82
クレイドル・オブ・インサニティ (2005)

神戸出身のメロディック・デス・メタル・バンドのデビュー・フル・アルバム。母体となるバンドの結成は、中心人物であるKeija(Dr)が高校生であった93年まで遡り、当時はXやAION、GARGOYLEなどの影響を感じさせるサウンドだったという。メンバー・チェンジの問題などで2000年に一度「解散」しているが、その後IN FLAMESなどを聴いてメロディック・デス・メタルとして「復活」することを決意、02年に再結成。本作にも収録されている楽曲のデモ・テープや、国内の先輩メタル・バンドや海外のバンドの前座などを通じて知名度を上げ、今回のデビューとなった。もともとは既に制作された作品の「発売」のみを手掛けていた「SOUNDHOLIC」が初めて「所属アーティスト」として送り出す、ということで期待の大きさが感じられるが、本作の仕上がりはまさにその期待に応えるものといえるだろう。IN FLAMESやSOILWORKの成功によってモダンなアプローチに「進化」するバンドが多い中、このアルバムで聴ける音楽は今どき珍しいくらいピュアなメロデスで(過去に書かれたマテリアルが多いから、というのもあるのだろうが)、90年代半ば、その手のバンドが出てきた黎明期からその手の音楽をトレースしてきた私のようなリスナーにとっては懐かしさもあってつい胸焦がしてしまうサウンドだ。中でもリード・ギターのメロディは、かつて「掟破り」といわれたIN FLAMESをさえ凌駕するかのようなクサさで、影響を受けたという屍忌蛇に通じるセンスを感じさせる(どこかで聴いたようなメロディが多いのは、この手の音楽の宿命ということで)。ただ、旋律を紡ぐのが主に高音なのと、音質の悪さ(これもまた昔のメロデスっぽくて趣があるといえばそうなのだが)もあってせっかくのメロディの線が細く聴こえ、説得力を減じているのが惜しい。

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