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RAGE
21
81
トゥエンティ・ワン (2012)

タイトルは前身バンドであるAVENGER時代から数えて21枚目のアルバムであることに起因しているらしい(いくつかの企画盤のうち、「10 Years Rage」と「Lingua Mortis」は正規のアルバムとしてカウントしているようだ)。これだけのリリースを重ねて21という枚数を敢えてアルバム・タイトルにするのには理由があるはずで、まあ普通に考えて21世紀という「現代」を意識していることは想像に難くなく、本作に「死」や「殺人」をテーマに持った歌詞が多いという事実は、歌詞を書いているピーヴィーが現代を「そういう時代」と捉えているということなのだろう。今回、BLIND GUARDIANが所有する「TWILIGHT HALL STUDIO」でチャーリー・バウアファイントをプロデューサーに迎えて制作された本作のサウンドはここ数作で最もストレートなパワー・メタルで、彼らの持ついくつかの面のうち、へヴィな攻撃性が際立つ内容。彼らの個性のひとつだったシンフォニックな側面については今後「LINGUA MORTIS ORCHESTRA」なる別プロジェクトで展開されるということなので、メタリックなバンド・サウンドにフォーカスしたこの方向性は意図的なものだろう。ヴィクター・スモールスキのテクニカルなギター・ワークと、ピーヴィー独特のメロディ・センスがフィーチュアされたパワー・メタル・サウンドは、ファンであれば安心のクオリティだが、先述した歌詞テーマゆえか、全体的にキャッチーな要素がやや抑えられているように感じられるのが個人的にはちと物足りない。

RAGE
STRINGS TO A WEB
84
ストリングス・トゥ・ア・ウェブ (2010)

いきなり結論から言うと、とてもRAGEらしく、かつクオリティの高いアルバムだ。前作「CARVED IN STONE」ほどメロディ重視という印象は受けないが、ことサビのキャッチーさにおいてはむしろ本作のほうが上かもしれない。一方で#5〜#9の5曲を占めるクラシカルな大作「Empty Hollow」も見事な仕上がりで、前々作「SPEAK OF THE DEAD」収録の「Suite Lingua Mortis」ほど大掛かりでない分、普通のメタル・ファンにとっても聴きやすく、アルバムの山場となっている。ヘヴィで攻撃的なリフ、キャッチーなサビ、そして随所に潜むプログレッシヴな要素と、現在のRAGEに求められる要素をほぼ網羅した作風で、そういう意味では「WELCOME TO THE OTHERSIDE」にも近い。しかし、初期のサウンドに対する未練が吹っ切れている分、より各要素が際立った仕上がりになっている。欧州きってのギター・マエストロ、ヴィクター・スモールスキのプレイも今なお進化し続けており、そのテクニカルな妙技には舌を巻く。決して多様性に富んだバンド・音楽性ではないにもかかわらず、アルバムごとに異なる印象をちゃんと作り続けているあたりに現役感と凄みを感じる。

RAGE
GIB DICH NIE AUF
73
ネヴァー・ギヴ・アップ!EP

そう、私はこのジャケットこそが「CARVED IN STONE」のジャケットだったほうがいいと思っていたのですよ、のRAGEの結成25周年記念EP。このバンドがまさか25年も続くとは、初期からのファンはもちろん、創設者であるピーヴィー(Vo, B)本人でさえ想像していなかったのではないかと思うが、最近の彼らは、最新アルバム「CARVED IN STONE」が本国ドイツのチャートで24位に食い込むなど、商業的にはむしろ現在が絶頂期と言ってもいいほどで、その底力にはいちメタルファンとして素直に敬意を表さざるをえない。最近の本国における商業的好調のひとつの要因として、ドイツの人気バラエティ番組での露出を獲得したことが影響しているようで、そんな国内での追い風を受けてか、本作のリーダー・トラックである#1は彼らとしては珍しく、彼らの母国語であるドイツ語で歌われている(#3はその英語バージョン)。楽曲としても、サビなどに彼ららしさを漂わせつつも、へヴィながらシンプルなリフを中心に、コンパクトかつキャッチーに仕上げられており、どうも本国のライト・ユーザー向けに制作されているフシがある。とはいえそれ以外の収録曲に関してはかなりマニアックな音源で、少なくとも日本人にとってはかなりコアなRAGEファン向けのアイテムだ。しかし、まさか彼らは今更「ドイツの人気バンド」を目指すつもりなのか?

RAGE
CARVED IN STONE
85
カーヴド・イン・ストーン (2008)

マイク・テラーナ(Dr)が脱退し、新たにアンドレ・ヒルジャース(Dr:SILENT FORCE)をメンバーに迎えたRAGEの16作目となるフル・アルバム。前作で頂点を極めた感のある大作志向の反動か、比較的コンパクトな楽曲を中心に、しかも彼らにしては珍しく全10曲と、アルバム全体としてもコンパクトにまとまった作品となっている。とはいえ彼らならではのヒネリ・小技はちゃんと利いており、#1のクラシカルな冒頭や、バラード調のパートからパワフルに展開する#5などでドラマティックさを感じさせるし、エキゾチックな#4やシンフォニックかつミステリアスな#10など、類型に収まらない楽曲も収録しているため、物足りなさは感じさせない。全体的にヴィクター・スモールスキ(G)の色が強く、ピーヴィー(Vo)独特の妖しい暗さは控えめだが、それは楽曲のクオリティを優先した結果だろう。どの曲も充分にヘヴィでエッジは失っていないが、全体的にはかなりキャッチーで、メロディの充実度は過去最高。この聴き易さは、「入門者」の敷居を下げるとともに、だいぶ高齢化しているであろう古参のファンにとってむしろ好ましいものなのではないか。ちょっとタイトルが「ありがち」だし、ジャケットのアートワークも地味(いっそ裏ジャケのDEEP PURPLEの「IN ROCK」のパロディのようなビジュアルをジャケットに持ってきた方がインパクトがあったのでは?)ではあるが、ベテランらしく隙のない秀作である。

RAGE
SPEAK OF THE DEAD
83
スピーク・オヴ・ザ・デッド (2006)

ヨーロピアン・メタル・インディ最大手「Nuclear Blast」移籍第一弾(日本でもAVALONに移籍)。本作における最大の話題はやはり何と言っても1曲目から8曲目までを占める、オーケストラとコラボレーションした壮大な組曲「Suite Lingua Mortis」である。かつてRAGEにとって新境地となったEP「LINGUA MORTIS」のようなオーケストラとのコラボレーションを再びやってみたくなったピーヴィー(Vo/B)と、クラシックの教育を受けたヴィクター・スモールスキ(G)のビジョンが一致したことによって実現したこの大作をどう評価するかによって本作の印象は変わってくるだろう。もちろん完成度は申し分なく、こうした大作をモノにしたバンドの音楽的実力を評価しつつも、正直個人的には「何を歌ってもRAGE」にしてしまうピーヴィーのVoの表現力の幅の狭さはこうした野心的な作品には不向きであると思えてならない。後半#9から#15までは相変わらずのRAGE流パワー・メタルであるが、前作・前々作に比べると歌メロにキャッチーさが減少している感も。ヴィクター加入後、高度化の一途をたどっているRAGEの音楽性の頂点を示す一作ではあるが、「メタル・バンドとしてのRAGE」の最高傑作であるかどうかは疑問。ボーナス・トラックは#11の日本語バージョンで(他にドイツ語・スペイン語・ロシア語のバージョンを制作したそう)、訳詞がやや気負い過ぎという感が強いこともあって、まあ「ご愛敬」といった程度の仕上がり。

RAGE
SOUNDCHASER
86
サウンドチェイサー (2003)

タイトルの「SOUNDCHASER」とは、本作を貫くストーリーのテーマである「大いなる古の存在」のこと。ピーヴィー(Vo)のラヴクラフト趣味丸出しですな。ヴィクター(G)とマイク(Dr)の共作イントロ#1で始まる本作は、とにかく楽曲が充実している。攻撃性とフックに富んだギター・リフを中心に、前作ではピーヴィーの表現力の狭さがそのキャッチーさを殺していた感のある歌メロも、微妙にかつてのダークな妖しさを蘇らせることでより魅力的に響く。所々に配されたkeyのアレンジも絶妙で、端々で聴かれるプログレッシヴなアレンジと合わせて音楽にスケール感と奥行きを与えることに成功している。どの曲も優れたフックを備えた佳曲揃いだが、中でもACCEPTを思わせるギター・リフが印象的な#4のタイトル曲、そしてRAGE史上最もキャッチーなサビを聴かせる#8「Human Metal」などはかなりお気に入り。前作で完成した「ヴィクターのいるRAGE」サウンドをさらに成熟させた充実盤。個性と普遍性の両立という難事を達成しているのも見事だが、前作で確立・完成したスタイルをさらにクオリティアップさせているのがまた凄い。同じスタイルで昇り続けていく、ってのが一番難しいからね。ベテランの面目躍如といった快作。ボーナスの#11はバッハの曲。日本人はこういうオマケ好きだよね。

RAGE
UNITY
84
ユニティ (2002)

所属レーベルを「GUN」から「SPV/Steamhammer」に移籍してリリースされたヴィクター・スモールスキ(G)加入後第2弾。正直、当初僕はRAGEの曲をプレイするにはヴィクターは「上手すぎ」で、なんとなくこの狭い「RAGEワールド」に押し込むにはもったいないプレイヤーだと思っていたが、結果としてRAGEは「らしさ」を完全に失うことなく進化することに成功したと言える。前作が「ヴィクターのいるRAGEにできること」を総花的に見せ付けるような作風で、やや冗長な印象を与えるものだったのに対し、本作ではひとつひとつの楽曲に従来のRAGEらしさとヴィクターのスキルが共存する形で、より自然でタイトな仕上がりを見せている。もともとRAGEは楽曲によっては意外とキャッチーなコーラスを聴かせるバンドだったが、本作ではどの曲のサビにもキャッチーで印象的なコーラスが配され、よりとっつき易さを増している。テクニカルで時にトリッキーだが厭味のない巧みなギター・ソロを存分に披露するヴィクターの見せ場も多く、さりげないバッキングでも聴く人が聴けばハッとさせられるようなプログレッシヴなアレンジが潜んでいる。過去のRAGEに思い入れのない人間であれば、文句なく高品質なアルバムと評価できるのではないだろうか。

RAGE
WELCOME TO THE OTHERSIDE
82
ウェルカム・トゥ・ジ・アザーサイド (2001)

前作「GHOSTS」制作中に脱退したメンバーに代わって加入したヴィクター・スモールスキ(G:元MIND ODYSSEY)が本格的に制作に関わった初のアルバム。Drにはイングヴェイのバンドを脱退した後、ローランド・グラポウ(HELLOWEEN)のソロ・アルバムや、METALLIUMなど、ドイツでの活動をメインにしていたマイク・テラーナを迎え、かつてのようなトリオ編成に戻っている。ヴィクター・スモールスキはロシア人で、父親は母国ロシアでは結構有名なクラシック作曲家のドミトリー・スモールスキ。本作でも父親譲りの(?)高度な作曲センスを生かした恐るべきハイ・テクニックを随所で披露、RAGEの音楽に新たな聴き所を生み出している。ピーヴィーの独特なVoでRAGEであることはすぐにわかるものの、その音楽は急激に洗練の度合いを強めており、その精緻に構築されたパワー・メタル・サウンドからは、かつて「ドイツの変り種」と言われていた頃のB級なムードはほとんど感じられない。中でも時にANGRAさえ想起させるクラシカルな組曲形式の#4〜#7などはヴィクターの本領発揮といえよう。ゴリ押しのメタルに止まらない幅広い曲調は、全18曲というボリュームもあって中盤やや中だるみするものの、個々の楽曲のクオリティは非常に高い。ただ、ラストに収められた日本盤ボーナス・トラックである初期の名曲リメイク「Don't Fear The Winter」を聴くと、「やっぱRAGEはこのクセがあってこそRAGEだよなあ…」と思ってしまうのもまた事実。

RAGE
GHOSTS
80
ゴースツ (1999)

アコースティック企画盤「IN VAIN」を挟んでリリースされた、前作に続く「ゴシック風」と形容されるRAGE第2弾。本作については音楽云々よりもピーヴィー(Vo/B)以外のメンバー全員が電撃脱退した(オーケストラのメンバーに払うギャラのせいで自分たちの取り分が減ることに対する不満が主な原因と言われているが、脱退したメンバーたちが作った新バンドSUB7EVENの音楽性がRAGEとまったく異なるポップ・ロックだったことから考えると、その他にもいろいろと問題はあったのだろう)というニュースばかりが話題になってしまった感がある。その語られなかった音楽面は、全体的には前作の延長線上にある「オーケストラ・サウンドを取り入れたRAGE」であるが、やや大仰すぎてわざとらしく、ぎごちなさもあった前作に比べて、本作ではシンフォニックなアレンジがうまくメタル・サウンドになじんでおり、アルバムとしてのまとまりが感じられる。アルバムがスローな曲から始まることや、飛びぬけたキラー・チューンがないことから全体的な印象は地味だが、近作においてめざましい成長を見せているピーヴィーの歌うヴォーカル・ラインがキャッチーで、フックのある曲は多い。バラードの#7なんかも堂に入った仕上がり。しかし#1のタイトルが「Beginning Of The End」とはまた意味深ですな。

RAGE
XIII (THIRTEEN)
81
サーティーン (1998)

本作の前評判は「RAGEがゴシック・メタルになった!」という衝撃的なものだった。それを聞き、ゴシック・メタルは8割方ダルい、と感じていた僕はちょっと及び腰で聴いてみたが、何のことはない、元々ダークで妖しいメロディを持っていたRAGEの曲をクラシカルにしたらゴシック風味になっちゃった、という程度の話。企画盤「LINGUA MORTIS」がヨーロッパで意外なほどの反響を呼んだことに刺激され、本作は同作でオーケストラ・アレンジを担当したクリスチャン・ウルフを制作陣に迎え、オーケストレーションを大々的にフィーチュアすることで、従来のRAGEサウンドとは手触りの変わった問題作。とはいえ、たしかに#2なんかはゴシック・メタルっぽいものの、#4や#8のような曲は従来通りのRAGE流パワー・メタルだし、#3や#5とか#6みたいな明るい曲はゴシック・メタルではありえない曲だ。まあ、全体的にサウンドの線が細くなってしまっているので、RAGEにパワー・メタル・サウンドを期待している手合いには薦めないし、正直オーケストラのアレンジはこの音楽に対してはちょっとクサい気がするけどね。いずれにせよ従来のRAGEが好きな人にとってどう響くかどうかはともかく、音楽としてのクオリティは高く、ドイツのチャートではバンド史上最高位の21位まで上昇している。#11はROLLING STONESのカヴァーで結構ハマっているが、日本盤ボーナスであるRUSHの#14は微妙。

RAGE
END OF ALL DAYS
83
エンド・オブ・オール・デイズ (1996)

前作「BLACK IN MIND」は力作だった。しかし、ややモダンな感触を取り入れたヘヴィなサウンドと、押しの強い曲の多さが聴き疲れを誘発し、普段気軽に聴くにはやや気後れするアルバムでもあった。その聴後感の悪さをピーヴィー自身が意識していたとは思わないが、本作はパワー・メタル然とした疾走曲こそほとんどないものの、アップテンポにロックする曲、キャッチーな歌メロが多く、非常に取っ付きやすい一枚となっている。シングルとなった#2「Higher Than The Sky」なんてサビが凄くキャッチーだし、生粋のパワー・メタル・ファン以外にもアピールするのではないか。タイトル曲や#8も印象的。#11のテーマ・メロディなんてポップと言ってもいいほど。#13〜#14のエンディング(ボーナス・トラック除く)の流れもクライマックス感があっていいね。まあいつものRAGEの悪いクセで今回も曲数がむやみに多いので、中だるみする部分がないわけでもないが、全体的にはノリノリ&キャッチーでRAGE初心者には入りやすい一枚だし、複数のアルバムを聴いてファンになったものの、ちょっと飽き始めたようなタイプの人(僕です)にもオススメのアルバム。良作。

RAGE
BLACK IN MIND
85
ブラック・イン・マインド (1995)

ピーヴィー(Vo)の片腕としてRAGEの個性を担ってきたマンニ・シュミット(G)が脱退、スピロス・フィッシャー(G)と、Drのクリスの兄弟であるスヴェン・エフティミアデス(G)が加入してツイン・ギター編成となった新生RAGEの第一作。レーベルも「NOISE」から「GUN」に移籍している(日本ではビクターのまま)。当然マンニの弾く独特なギター・リフは聴かれなくなってしまったが、相変わらず独特なピーヴィーのVoラインが変わらぬRAGEの個性をキープしており、楽曲が充実していたことによって、BURRN!誌のレビューをはじめ、「聴きやすくなった」という評価が大勢を占めた。全体的にこれまでよりヘヴィさを増しており、NWOBHM的な「いなたさ」を放っていた従来に比べ、モダンになった印象を受ける。とはいえ、#2、#5、#9、#12といったフックのある楽曲が多く、#4や#10のような疾走曲が古参の「ジャーマン・メタル」ファンを納得させた。ストリングスをフィーチュアしたクラシカルなバラード#15「All This Time」も新境地を開いており、この曲で幕を閉じるアルバム構成もいい(安易にボーナス・トラックを最後に持って来なかったレコード会社の判断は拍手。愛を感じるね)。ヘヴィな上に長いので聴き疲れする感は否めないが、充実した楽曲によって新生RAGEの地位を確立した傑作アルバム。

RAGE
THE MISSING LINK
88
ザ・ミッシング・リンク (1993)

これまでずっと追求してきた孤高のRAGEワールドがキャッチーなポピュラリティと絶妙な融合を見せた最高傑作。かなり説得力を増したピーヴィーのヴォーカル・メロディは妙に耳に残るキャッチーさを備えているし、マンニのギター・リフも、相変わらず奇妙ではあるが、独特のグルーヴを生み出しており、聴いていると時に心地よささえ感じてしまう。#2なんてこのバンドにしてはだいぶシンプルな曲だが、聴いていると自然にアタマを振りたくなるもんね。ギター・リフだけではなく、ギター・ソロも非常によく練られており、ギターが描き出すダークなドラマ性こそが本作の隠れたハイライトと言っても過言ではない。やはり#3「Refuse」のような疾走曲の人気が高いが、ストリングスをフィーチュアした9分以上に及ぶ大作#9「Lost In The Ice」などで新境地を開きつつ、どの曲も絶妙のフックを備えたクオリティの高い楽曲が揃っている。紛れもなくアンダーグラウンドな音楽性だが、ハマると抜け出せない中毒性のあるサウンド。傑作。

RAGE
TRAPPED!
79
トラップト!(1992)

折からのジャーマン・メタル・ブームにうまく乗り、かなりマニアックな音楽性であるにもかかわらず日本における認知を高めつつあった彼らの「REFLECTIONS OF A SHADOW」に続く、RAGE名義における通算6作目のアルバム。典型的なRAGEソングといえる#2、彼らの曲としてはかなりキャッチーなメロディを持ち、「ジャーマン・メタルっぽい曲」と評された(苦笑)#3「Enough Is Enough」など人気曲を収録し、アンドレアス・マーシャルによるアートワークのカッコよさもあって、本作を代表作に挙げるファンも多い。ただ、個人的には以前に比べてRAGEらしいエキセントリックな個性が薄れて変にカッチリまとまってしまったような気がするのが残念。また、彼らの音楽はテンポの速い遅いは別として曲調というか、描き出す世界観がどの曲も一緒なので(つまり、独自の世界を確立しているということだが)、正直15曲(日本盤ボーナス含む)は飽きる。なにより、一番インパクトのある曲がACCEPTのカヴァーである#12「Fast As A Shark」であるというのは問題。まあ、HR/HM史上に残る超名曲であるがゆえにやむを得ないところではあるが…。個人的には今回速い曲よりも、#6「Take Me To The Water」や#11「Baby, I'm Your Nightmare」のようなミドルテンポの曲のほうが印象に残りました。


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