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NATION
WITHOUT REMOSE
84
ウィズアウト・リモース (1995)

前作時点では、評判の割にパッとしないバンドという印象だったが、本作で一皮むけた。オープニングを飾る「See Them Fall」からして、前作に欠けていた劇的さと緊張感があり、ツカミはバッチリ。そしてバンド名を冠した#4「Nation」、アルバムタイトル曲の#7、と要所に様式系のナンバーを配し、ラストを締める#10「Don't Need To Come」がアップテンポで、このバンドで屈指のフックを備えた良曲なので、聴き終えた後の印象もいい。本作を聴く限り、このバンドの強みは明らかに様式系の曲なのに、前作に引き続き相変わらず突き抜けきらないキャッチーな曲が半数を占めているが、それらの曲もクオリティの底上げはされている。ABBAのカヴァーである#9「Waterloo」はやや蛇足気味だが、そうした褒められない点を差し引いても90年代を代表する北欧メタル名盤のひとつであることは間違いないだろう。特に前述の#4はネオ・クラシカル様式美という言葉の精髄を体現する名曲で、イングヴェイ以外のギタリストがイングヴェイ本人の名曲に匹敵するクオリティのネオクラシカル・チューンを創造した稀有な例である。ジョニー・ウリーン(G)いわく、その曲は古いマテリアルとのことだが、この路線のまま行った方が良かったのではないか。なお、相変わらず日本以外では鳴かず飛ばずで、本作を最後に活動停止。

NATION
CHADED BY TIME
77
チェイスド・バイ・タイム (1994)

1990年ごろにギタリストのジョニー・ウリーンを中心に結成されたKeyを含む5人組のデビュー・アルバム。発表当時『BURRN!』誌の輸入盤レビューで高評価を受け、輸入盤ショップで好セールスを記録、その状況を受けて日本盤リリースが実現した。ギター・ソロはモロにイングヴェイ直系のネオ・クラシカル・スタイルだが、楽曲のスタイルは様式美というよりもどちらかというとポップ志向が強い。そういう意味ではむしろTNTやGLORYあたりに近いかも。控えめながらも「オーロラのように」サウンドを彩り、包み込むKeyのサウンドやコーラスのアレンジなどはいかにも北欧らしいもので、北欧メタルのマニアに騒がれたのは頷ける。ただ、ポップ志向とはいえ、そのセンスはお世辞にも洗練されたものとは言い難く、全体的なイメージはかなりぎごちなく、イモ臭い。当時北欧らしいサウンドを出すバンドが消滅しかかっていたのでROYAL HUNTに続く存在として注目を浴びたが、シーン自体の層が厚ければちょっと厳しかったかもしれない。欧州のインディー・バンドのネックになりがちなヴォーカルとサウンド・プロダクションは可もなく不可もないレベルをキープしているが、ミドルテンポの楽曲が多く、ドラマーのプレイに芸がないこともあって全体的に緊張感に欠け、アルバムにメリハリがないのが残念。本作時点では聴き所はほぼギター・ソロのみである。

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