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METALIUM
STATE OF TRIUMPH-chapter two-
82
ステイト・オヴ・トライアンフ (2000)

いや〜、前作のタイトルに「Chapter One」と銘打ってあったから、ひょっとしたら続きがあるのか、と思っていたらホントに出てきましたよ、「Chapter Two」。ただ、メンバーには変更があり、ギターがSEVEN WITCHSのジャック・フロストに、ドラムがマーク・クロスに替わっている。とはいえ、音楽的にはまったく変わることなく、「ヘヴィ」とか、「ハード」というよりは「けたたましい」という表現がしっくりくる、愚直なまでに正統派のパワー・メタルを演っている。前作同様、イントロに続く2曲目に「Die! Die!」という物騒なコーラスが印象的なアドレナリン全開ナンバー「Steel Avenger」を配置してツカミはOK。おそらくアルバム中のキラー・チューンといってもいいだろう「Break Out」を筆頭に、メタルが好きなら胸熱くなること請け合いの楽曲が揃い、その「熱さ」はある意味前作以上と言っても過言ではない。しかし、前作でも感じたメロディのバリエーションの無さ、フックの欠如がここでも如実に表われており、よほどメタルが好きじゃないとテンションが空回りしているような印象を受けるのではないだろうか。その心意気には惜しみないエールを贈りたいバンドだが、音楽的な底は見えてしまったような気がするなぁ。

METALIUM
MILLENNIUM METAL-chapter one-
83
ミレニアム・メタル (1999)

ギャグかと思いましたよ、最初。だってバンド名が「メタリウム」で、アルバム・タイトルが「ミレニアム・メタル」ですよ? 手の込んだジョークかコミック・バンドと思うのが普通の人間の神経ですよ。SPINAL TAPの類のね。ところが、プロジェクトの考案者である元VELVET VIPERのラーズ・ラッツ(B)は大真面目だったようで、出来上がったこのアルバムはいたって真剣なメタル・アルバム。そしてギターはSAVATAGEのクリス・キャファリー、ドラムはかつてトニー・マカパインやイングヴェイのバックを務めた実力派、マイク・テラーナという豪華な(?)メンツ。ヴォーカルのヘニング・バッセは個人的に「RAINBOWのトリビュート・バンドでショボい歌を披露していたヘナチョコ・シンガー」という負の印象があるものの、本作では気合漲る歌唱で健闘している。イントロに続く「Fight」の勇壮なサビでいきなりアドレナリン全開。「Dream Of Doom」もヘヴィな「らしい」曲で、聴きごたえ充分。ドラマティックな名曲「Free Forever」が登場する頃には、思わず「メタリウム・サイン」(両手でメロイック・サインを作り、それを頭上でくっつけたもの)を作ってしまいそうな勢いです(笑)。とはいえ、ちょっと歌メロにフックが乏しいし、ストーリーを表現する演出が空回りしている部分も見受けられ、手放しの絶賛はできないのも正直な所。しかし、全編に溢れるメタル愛は、やはり全国津々浦々のメタラー諸君にも体験してもらいたいね。聴いて損はしない。DEEP PURPLEの「Smoke On The Water」のカヴァーはアレンジも最悪だし、蛇足だけど。

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