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KOTIPELTO
SERENYTY
77
セレニティ (2007)

STRATOVARIUSのフロントマン、ティモ・コティペルトの3作目となるソロ・アルバム。レコーディング・メンバーは、前作までと同様、Keyにヤンネ・ウィルマン(CHILDREN OF BODOM / WARMEN)、Drにミルカ・ランタネン(THUNDERSTONE / WARMEN)、そしてBはSTRATOVARIUSの同僚、ラウリ・ポラーを迎え、Gは前作のツアー・ギタリストだったツォーマス・ワイノラが務めている。前作まで参加していたマイケル・ロメオ(G:SYMPHONY X)は今回不参加だが、元々このプロジェクトでは実力の300分の1も発揮していなかったので、全く影響はない。音楽性は前作までと同様、正統的な北欧風ヘヴィ・メタルで、特に耳を引く何かがあるわけではないが、無難にまとまっている。楽器陣はそれぞれ相当なテクニシャンだが、本作ではあくまでティモの歌を立てて手堅いプレイに徹している。ただ、ヘヴィ・メタルというのは楽器陣が歌と同等に主張して聴き所を生み出すタイプの音楽なので、その手堅さは前作同様スリルの不足につながってしまっている観が否めない。実際の所、このプロジェクトでティモ・コティペルトが生み出している音楽というのはSTRATOVARIUSとそう距離のあるものではなく、単純に質の問題でSTRATOVARIUSのアルバムには収録できないと思われる楽曲を発表する機会としてのソロ活動、という感じなので、私のようにティモ・コティペルトのファンだ、と迷いなく言い切れるような方以外には正直オススメしかねる。そんな本作ではあるが、本国フィンランドではシングル#2「Sleep Well」がヒット・チャートの第5位に、本アルバムは8位にランク・インしている。

KOTIPELTO
COLDNESS
78
コールドネス (2004)

すったもんだの挙句STRATOVARIUSを脱退してしまったティモ・コティペルトのソロ・プロジェクト第2弾。基本的な方向性は前作と同じながら、STRATOVARIUSの脱退劇が評判になったために、本国フィンランドでは先行シングル#2「Reasons」がなんとシングル・チャートの1位を獲得、注目作となっている。しかし、前作でも感じたのだが、マイケル・ロメオ(G:SYMPHONY X)とヤンネ・ウィルマン(Key:CHILDREN OF BODOM)というスーパー・プレイヤーを従えてここまで緊張感のないサウンドが生まれる、ってのはある意味不思議。ティモがあくまで「自分が主役だから」とメンバーを抑えているのか、それともやはりプレイヤー各々にとっては「お仕事」だからなのか…。全体的なムードは悪くないものの、楽曲の質が平均的で、おしなべて地味な印象であるために、彼のファン以外には薦めづらいアルバム。誰か才能のある曲作りのパートナーを見つけたほうがいいかもね、ってのは余計なお世話でしょうか。

KOTIPELTO
WAITING FOR THE DAWN
82
ウェイティング・フォー・ザ・ドーン

STRATOVARIUSのフロントマン、ティモ・コティペルトのソロ・プロジェクト。レコーディングに参加しているのは、マイケル・ロメオ(G:SYNPHONY X)、ローランド・グラポウ(G:元HELLOWEEN)、ヤンネ・ウィルマン(Key:CHILDREN OF BODOM)、ミッコ・ハルキン(Key:元.SONATA ARCTICA)など、なかなかに豪華な顔ぶれ。そして音楽的にはSTRATOVARIUSとそれほど距離のない欧州型のメロディック・ヘヴィ・メタルで、ファンであれば安心して聴けるものになっている。正直、個人的にティモはソフトに中音域で歌った方が魅力的だと思っているので、ソロではヴォーカル・オリエンテッドなポップ・ミュージックをやっても面白いと思っていたのだが、まあ、これはこれで良い。曲は総じて悪くないが、スケール感に乏しいためにSTRATOVARIUSのアウトテイク集に聴こえてしまう面も無きにしも非ず。アコースティック・ギターに乗せて切々と歌われる物悲しいバラードの#7などはティモの透明感あるVoが活きる名曲だが、肝心のメタリックな楽曲にイマイチ緊張感が足りない(その原因はおそらくマイケル・ロメオの「お仕事」感全開のギター・ワークではないかと思うのだが…)。とはいえ、彼のファンであれば一聴の価値は充分にある作品です。

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