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HELLOWEEN
STRAIGHT OUT OF HELL
90
ストレイト・アウト・オブ・ヘル (2013)

ファンの望むHELLOWEEN像を完璧に描き出しつつ、ベテランとは思えないフレッシュな躍動感に満ちた名盤、といきなり断言してしまおう。アンディらしいコンパクトかつキャッチーな楽曲から、哀愁を帯びたバラード、QUEENの「We Will Rock You」を思わせる変わった雰囲気の曲、ややモダンなヘヴィさを押し出した楽曲など、バラエティに富んだ楽曲を揃えつつ、どの楽曲にも印象的なメロディがフィーチュアされていて飽きさせない。そしてやはり何よりHELLOWEENらしい疾走感のある楽曲を質・量とも充分に揃えてきたのが勝因だろう。この点においてはマーカス・グロスコフ(B)の作曲面における貢献が大きい。驚くような新機軸はないものの、中近東風のメロディを取り入れた、本作一の長尺曲をオープニングに持ってくるあたり、決して守りに入った印象は与えない。本作のベスト・チューンは? という問いに対し、きっと大きく意見が割れるであろうと思わせる楽曲の充実がとにかく素晴らしい。バンド結成から30年近い年月を経てなおこのように「最高傑作かも」という感覚を抱かせるほどにテンションの高いアルバムを出せるバンドは稀有だろう。

HELLOWEEN
7 SINNERS
83
7シナーズ (2010)

本作がリリースされた2010年は、00年代半ば頃から顕著になってきたメタル復興の動きが(欧米では)大衆レベルにおいても明らかになった年だった。そんな情勢に加え、本作に先立ってリリースされた「アコースティック・ベスト・アルバム」の「UNARMED」が不評だったことも、今求められている音が「メタル」であるとメンバーに確信させたのか、本作で展開されているサウンドはバンド史上最もストイックな「メタル」である。この時にペシミスティックにさえ響くほどのシリアスなムードは、あえて旧作に例えるなら「DARK RIDE」に通じるものがある。このサウンドが確信的なものであることは先行シングルである#2「Are You Metal?」のタイトルが物語っていると言えよう。元々HELLOWEENは高品質なパワー・メタル・バンドではあったが、むしろその特異性はメタル・バンドらしからぬ多彩なメロディ・センスとどこかコミカルな親しみやすさにこそあり、そういう面を減退させた本作は、少なくとも私には「HELLOWEENらしくない」と感じられた。もちろん優れたソングライター集団である彼らのこと、1曲目こそややパンチに欠けるものの、それ以降はブルータルと言っていいほど攻撃的な曲から、お得意のキャッチーなセンスが光る曲まで粒ぞろい。間違いなく優れたメタル・アルバムだが、彼らだけが作り出せるマジックはこれまでで一番希薄かも。


HELLOWEEN
UNARMED
84
アンアームド (2009)

デビュー25周年を記念した企画アルバム。当初アコースティック・アレンジによるベスト・アルバムとアナウンスされていたため、時代遅れなアンプラグド作品かと高を括っていたら、さにあらず。サックスなどのホーンを使ってみたり、ピアノをメインにしてみたり、はたまたオーケストラ(プラハ交響楽団)を起用してみたりと、たしかに言われてみればそれらは「アコースティック」な楽器だが、一般にロック畑の人間が考える所のアコースティックとは異なるその発想が新鮮で、まず一本取られた感じ。「非武装」というタイトルも秀逸だ。シングルとなった「Dr.Stein」はホーンが賑やかに彩るダンサブルな曲に生まれ変わっているし、メタルをアコースティックにカヴァーするスウェーデンのプロジェクトであるHELLSONGのアレンジによるフォーキーな「Eagle Fly Free」などはまるで別の曲。そして何と言ってもハイライトは「Halloween」、「Keeper Of The Seven Keys」、「The King For A 1000 Years」という彼らの大作曲3曲を1曲にアレンジし、プラハ交響楽団とクワイアが大仰に盛り立てる#5「The Keeper's Trilogy」だろう。「メタル」を期待すると肩透かしかもしれないが、個人的にはどれも興味深い仕上がりで楽しめた。こういったカラフルなアレンジがハマるメタル・バンドはそうはいない、という意味で、彼らの特異性を示す作品でもある。メタルもHELLOWEENも全く知らない人の感想が聞いてみたい。

HELLOWEEN
GAMBLING WITH THE DEVIL
87
ギャンブリング・ウィズ・ザ・デヴィル (2007)

前作「KEEPER OF THE SEVEN KEYS-THE LEGACY」は、昨今のメタル復権の流れにもうまく乗り、目論見通りの注目作となった。新たなファンを獲得し、古いファンを呼び戻した同作のツアーは34カ国に及び、そのツアーの模様を収めたDVDも欧州各国のDVDチャート上位にランクインする成功を収め、バンドは再び勢いに乗った。本作はその勢いが見事に封じ込まれたエネルギッシュなアルバムである。本作の制作はインターネットを介しての作業が主だったとのことだが、それが信じられないほどのライヴ感に満ちたサウンドだ。イントロ#1に続く#2「Kill It」のような、「BETTER THAN RAW」収録の「Push」を想起させるブルータル・チューンだけではなく、お家芸といえるメロディックなスピード・メタル・チューン#3、#5、#11といったあたりも、変に小ぎれいにまとまらず、エッジの利いた仕上がりとなっている。ここ数作、まるで己の生み出した様式を変に意識したかのような悪い意味でメロスピっぽい曲やアレンジが多く、自家中毒めいた傾向があったが、本作は元々彼らが多様性を持つバンドであったことを再確認したかのようなバラエティに富んだアレンジによって、ロートル感を払拭している。マーカス(B)作のキャッチーな#6や、「DARK RIDE」収録の「If I Could Fly」に通じる悲壮感あるパートとアグレッシヴに盛り上がる中間部のコントラストが見事な#8もアルバムの良いアクセントとして機能している。自ら閉じこもっていた殻を打ち破ったかのような好作だ。

HELLOWEEN
KEEPER OF THE SEVEN KEYS-THE LEGACY
85
守護神伝 -新章- (2005)

「KEEPER OF THE SEVEN KEYS」。僕を含め、多くのメロディック・パワー・メタル・ファンにとって特別な響きのあるタイトルだ。このタイトルを使用することについては、商業的な思惑も含め、穿った見方もできる。しかし、いずれにせよ彼らが「ファンの望むもの」を作るべく努力したことは間違いなく、そのことはアルバムの端々から伝わってくる。以前の「KEEPER〜」アルバムが本来あるべきだった2枚組という形態でのリリース、それぞれに10分超の大作が存在するという構成にはあざとさも感じるが、楽曲に関しては基本的に近来の「アンディ・デリスを擁したHELLOWEEN」の路線のまま。そういう意味では、カイ・ハンセンとマイケル・キスクがいたときの彼らの音像を求めると肩透かしを食らうだろう。前々作あたりから感じるようになった、やたらと多い疾走パート、複雑な展開、やや大仰なアレンジが、現在シーンに氾濫する彼らのフォロワーを意識した結果のように感じられるのが淋しいが、やはり楽曲の質はそんじょそこらのフォロワーから頭ひとつ抜けており、2枚組というボリュームながらとりあえず最後まで聴かせてしまう。まあ、ハッキリ言ってしまうとかつての「KEEPERS〜」アルバムが持っていたようなマジックはここにはなく、それ故にこの作品を不当に低く評価する向きもあるとは思う。しかし、個人的な思いはどうあれ、これだけの作品を作れるバンドはそう多くない。ちなみに本作は「続編」ではなく、あくまで「新章」とのことだが、「続編」はマイケル・キスク復帰のときに取っておく、ということですか?(笑)

HELLOWEEN
RABBIT DON'T COME EASY
85
ラビット・ドント・カム・イージー (2003)

2枚組のベスト、そしてメンバー・チェンジを経て発表された10枚目のオリジナル・アルバム。前作のモダン&ヘヴィ路線(個人的にはそれほどでもないと思ったが…)の戦犯として解雇されたローランド・グラポウとウリ・カッシュの後任として、元FREEDOM CALLのサシャ・ゲルストナーと元METALIUMのマーク・クロスが迎えられた。しかし、マーク・クロスが加入後まもなく難病にかかり音楽活動を続けることが困難になったため、結果として本作の大半をKING DIAMOND〜MOTORHEADのミッキー・ディーがドラムを叩き、正式メンバーとしてはRUNNING WILD〜ACCEPT〜U.D.O.のステファン・シュヴァルツマン(本作では日本盤ボーナス・トラックであるACCEPTのカヴァー「Fast As A Shark」のみプレイ)を迎えて制作されている。新ギタリストであるサシャ・ゲルストナーは恐らくバンド史上最高のテクニシャンであり、ミッキー・ディーの疾走感とグルーヴ感を兼ね備えたプレイはメンバー・チェンジの影響を感じさせない素晴らしさ。楽曲もメロディアスかつキャッチーで疾走感にあふれた、まさに彼らに期待されるメロディック・パワー・メタル。…なのだが、やや不完全燃焼感が。正直ちょっとありがちというか、優等生的に響くのは単に飛び抜けた楽曲がない、ということなのだろうか。マイケル・ヴァイカートは本作を「欠点のないアルバム」と表現しているそうだが、同時に際立った長所もないアルバム、というのが個人的な印象です。

HELLOWEEN
THE DARK RIDE
88
ダーク・ライド (2000)

欧州でのパワー・メタル・ムーヴメントの傾向に合わせたものか、ジャケットといい、タイトルといい、わざわざ黒髪にしたアンディのルックスといい、ダークなイメージを打ち出したアルバム。しかし中身はというと、イントロに続くまるでANGRAかというクラシカルテイストの明朗な疾走チューン#2「All Over The Nation」、続くキャッチーなシングル曲#3「Mr. Torture」が象徴するように、充分にHELLOWEEN的なサウンドが聴ける。確かに以前よりメジャーコードを使用する頻度が減って全体的なムードはこれまでになくシリアスだし、ヘヴィな曲も収録されているが、それでも充分にキャッチーな要素を備えており、従来のファンを裏切るようなことはないだろう。今回もスピードチューンからバラード、ドラマティックな大作まで、フックに富んだ佳曲揃いの好盤である。ただし、ロイ・Zによる押しの強すぎるプロデュースはこのバンドの魅力をややスポイルしているように思われる。

HELLOWEEN
METAL JUKEBOX
75
メタル・ジュークボックス (1999)

企画モノのカヴァー曲集。BEATLES、ABBA、DEEP PURPLEからFAITH NO MORE、デヴィッド・ボウイまで、彼らの豊かな音楽的バックグラウンドを表す幅広い選曲である。フランク・マリノやTHE SENSATIONAL ALEX HARVEY BANDのようなカルト・アーティストを取り上げるセンスに感心する人もいるだろうし、オランダのプログレバンド、FOCUSが選ばれているあたりもいかにもヨーロッパ的だと頷く向きもあろう。問題はどれもカヴァーにヒネリが足りずイマイチ面白みに欠けること。そして、彼らのファンは必ずしもこれらの音楽を楽しめるだけの多様な音楽趣味を有していなかったということであろう。あるいはJUDAS PRIESTやIRON MAIDEN、RAINBOWやTHIN LIZZYなど、もっとダイレクトなルーツをベタベタの選曲でやったほうが受けたかもしれない(評論家受けは悪くなったかもしれないが)。いずれにせよ、この作品が前作でのマーケット的な失速感を助長してしまった感は否めない。カヴァーはシングルのB面にとどめておくべきだったと個人的には思う。

HELLOWEEN
BETTER THAN RAW
86
ベター・ザン・ロウ (1998)

再びクラシカルで大仰なイントロ(秀作!)で始まる本作は、ジャケットが今までのものとは異なるアメリカン・コミック調であることもあって「新機軸」を打ち出すものと言われていた。それはイントロに続く「Push」がHELLOWEEN版「Painkiller」とでもいうべき緊迫感に満ちたブルータル・チューンだったことからも強く感じられた。しかし、その他の曲は従来通りのキャッチーなHELLOWEENサウンドであり、全体的にはあくまでも過去2作を踏襲したアルバムとの印象が強い。キャッチーなシングル曲#8「I Can」、お約束のメロディック・スピード・メタル・チューン#3「Falling Higher」、構築美に満ちた#12「Midnight Sun」等、佳曲を収録しつつも前作ほどのセンセーションを巻き起こせなかったのは単純に楽曲のクオリティが前2作に及んでいなかったということだろう。とはいえ、むろん凡百のヘヴィ・メタル・バンドとは一線を画す楽曲ぞろいである。


HELLOWEEN
THE TIME OF THE OATH
93
タイム・オブ・ジ・オウス (1996)

前作「MASTER OF THE RINGS」で奇跡的な復活を遂げた彼らが、勢いに乗って作り上げた強力なヘヴィ・メタル・アルバム。アグレッシヴな疾走曲からキャッチーな曲、そして美しいバラードまで、一分の隙もない。個人的には大仰なオープニングがないことが不満だったが、その分作品全体に他のヨーロッパのバンドが決して身につけることが出来なかった洗練とポピュラリティが満ち溢れており、当時最もヘヴィ・メタル・バンドが逆風を受けていたオルタナ&パンク全盛アメリカのカレッジ・チャートにおいても健闘したという事実がそのことを裏付けている。日本でも20万枚を売上げ、過去最高のセールスを記録。リーダー・トラックであった#4「Power」は「キャッチーなヘヴィ・メタル・ソング」の完成型とでも呼ぶべき名曲で、そのキャッチーさはアルバム全体を見事に象徴している。

HELLOWEEN
MASTER OF THE RINGS
94
マスター・オブ・ザ・リングス (1994)

マイケル・キスク脱退、そして元PINK CREAM 69のアンディ・デリス加入という衝撃的なメンバー・チェンジを経て発表された起死回生の一撃。心ときめくクラシカルなイントロが終わり、#2「Sole Survivor」の強力なイントロが流れた瞬間、僕はこの作品が傑作であることを確信し、ガッツポーズをとった。高校時代の思い出のひとコマ。ファンがHELLOWEENに求めていたメロディック・パワー・メタルが、アンディがPC69で聴かせていたキャッチーな楽曲センスと絶妙に融合し、マジカルなケミストリーを生み出した。名曲#3「Where The Rain Grows」を筆頭にフックの利いた楽曲が揃い、飽きのこない作品となっている。#6「Perfect Gentleman」のような哀愁とキャッチーさを備えた佳曲はキスク時代にはなかったもので、カイ・ハンセンを失ったことによる音楽的な痛手は、アンディを得てようやく埋まったといえるだろう。

HELLOWEEN
CAMELEON
82
カメレオン (1994)

発売当時賛否両論を巻き起こした(正確に言えば、ほとんど「否」)問題作。メロディック・パワー・メタル的な楽曲は殆ど姿を消し、広い意味でのロック・サウンドを聴かせる作品となっている。何よりアメリカンなムードが大勢を占めていることが往年のファンを嘆かせた。しかし、後になって冷静に聴き返してみると、冗長な2、3曲を飛ばして聴けばなかなかキャッチーなロック・アルバムとして楽しめる。マイケル・ヴァイカートのメロディ・センスが生かされている#1「First Time」、#5「Giants」、#6「Windmill」などは佳曲だし(中でも儚い美しさと郷愁をたたえたバラードの後者は絶品!)、モダンな#2「When The Sinner」なんかも個人的には好き。いずれにせよ、彼らの楽曲センスは非常に高いので、このようなスタイルにおいても充分聴く価値のある作品に仕上げたことを今となっては評価するべきか。

HELLOWEEN
PINK BUBBLES GO APE
84
ピンク・バブルズ・ゴー・エイプ (1992)

前作「KEEPER OF THE SEVEN KEYS Part2」の成功に伴う過酷なツアーが生み出した様々な問題が原因となって、HELLOWEENの音楽的な大黒柱だったカイ・ハンセンが脱退し、元RAMPAGEのローランド・グラポウを迎えて制作されたこのアルバムは、レコード会社の移籍を巡るトラブルによって発売が遅れに遅れるなど、当時を知る人間にとってはいわくつきの作品。肝心のサウンドはというと、「キャッチーなメロディを備えたスピード感のあるヘヴィ・メタル」という基本線は守られているものの、クリス・タンガリーディスによる妙に洗練されたプロダクションと、コンパクトになった曲展開のため、妙にこぢんまりとまとまってしまった感は否めない。前作から顔をのぞかせ始めたコミカルな面が強く現れているのも本作の特徴。とはいえ、#8「Mankind」、#10「Chance」などは佳曲だし、その他を見ても個々の楽曲はそれなりによく出来ており、充分楽しめる作品ではある。

HELLOWEEN
KEEPER OF THE SEVEN KEYS -Part2
96
守護神伝 第二章 (1989)

前作で創り上げた「メロディック・パワー・メタル」サウンドの完成度をより高めた傑作アルバム。前作ではほぼカイ・ハンセンが曲作りのイニシアティヴを握っていたが、今回はマイケル・ヴァイカートも多くの曲を書き、楽曲のバラエティも広がって、よりメジャー感のあるアルバムに仕上がった。シングルとしてドイツのチャートで4位まで上昇した#5「Dr.Stien」はその代表曲。その他#2「Eagle Fly Free」、#9「I Want Out」、15分に及ぶ大作であるタイトル曲#10など、名曲が目白押し。いわゆる「ジャーマン・メタル」を世界レベルに押し上げた大傑作アルバム。

HELLOWEEN
KEEPER OF THE SEVEN KEYS -Part1
97
守護神伝 第一章 (1987)

「メロディック・パワー・メタル」「メロディック・スピード・メタル」…後にジャンル名として定着、ひとつのシーンを築き上げた音楽形態を築き上げたヘヴィ・メタル史上に残る名作。本国ドイツを筆頭に欧州各国のチャートで、インディーズのヘヴィ・メタル・バンドとしては異例の成功を収め、日本デビュー作にもなった記念碑的アルバム。専任ヴォーカリストとして当時18歳のマイケル・キスクを迎え、弱点であったヴォーカル面の問題を克服。キャッチーで欧州的なメロディ、ダイナミックに構築された曲展開、パワフルな疾走感、これらを完璧に備えたサウンドには、演奏力やサウンド・プロダクションを含めもはやマイナー臭は微塵もない。カイ・ハンセンのギター・ソロの構築美はまさに神業。

HELLOWEEN
WALLS OF JERICHO
89
ウォールズ・オブ・ジェリコ (1986)

記念すべきHELLOWEENのファースト・フルレンス・アルバム。インパクトのある欧州的なメロディと疾走感に満ちたそのサウンドは、間違いなくその後の彼らのスタイルに通じるものではあるが、後にジャンルとして確立した「メロディック・スピード・メタル」という言葉が持つイメージに比べてより荒々しく、カイ・ハンセンのラフなヴォーカルともあいまって、むしろ「メロディック・スラッシュ・メタル」という形容が相応しいかもしれない。名曲「Ride The Sky」、「How Many Tears」を筆頭に全曲アグレッシヴでありながらも印象的でキャッチーなメロディとフックに富んだ展開を持つ捨て曲なしの名盤。

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