DIONYSUS | ||
ANIMA MUNDI |
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アニマ・ムンディ (2004) |
前作に比べて速い曲が多く、メロディック・スピード・メタル的な要素を増したセカンド・アルバム。一方で北欧メタル的な要素はさらに減退したが、全体的な印象はさほど変わらない。楽曲、プレイ、サウンド、いずれも高品質な「優等生メロディック・メタル」である。疾走曲からヘヴィな曲、荘厳な曲まで、どれもキャッチーなコーラスを備えていて、非常に聴きやすい。#8「Closer To The Sun」なんてまるでSTRATOVARIUSみたいなキラキラ疾走チューンで、音楽の方向性としてはまさに僕好みなんだが…なんか今ひとつ胸に迫るものがないんだよね。それはなぜかと考えて至った結論は、「ギター・リフがつまらない」という事実である。だって聴き終えた後一番印象に残っているギター・リフが、日本盤ボーナス・トラックである、前作収録曲「Holy War」のデモ・バージョンなんだもの(苦笑)。ジョニー・ウリーンはソロイストとしては素晴らしいが、リフ・メイカーとしては凡庸ということか。天は二物を与えず。ついでに言っちゃうと、オラフ・ヘイヤーの明るい軽めの声は必ずしもこの音楽にピッタリだとは思えないし、ドラムのサウンドも好みじゃないな。いや、何度も言うけど非の打ち所のないクオリティなんですよ? 悶絶する人もいっぱいいると思います。ただ、個人的には痒いところの1センチ脇を掻かれているようなもどかしさを感じてしまうんですよねぇ…。 |
DIONYSUS | ||
SIGN OF TRUTH |
84
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サイン・オブ・トゥルース (2002) |
SINERGYの1stアルバムでドラムを叩いていたロニー・ミラノヴィックと、元NATIONのジョニー・ウリーン(G)とノビー(B)を中心に結成されたHR/HMバンドのデビュー・アルバム。Voは当初ヨラン・エドマンに参加を要請していたようだが、断られた結果、RHAPSODYのルカ・トゥリッリ(G)のソロ・アルバムで歌っていたドイツ人シンガー、オラフ・へイヤーを迎えている。サウンドはジャーマン・メタルと北欧メタルを7:3の割合でミックスしたような、メロディック・ヘヴィ・メタルで、EDGUYのトビアス・サメットによるプロデュースも話題。日本のHR/HMファンとしてはやはりNATION時代から高く評価されていたジョニー・ウリーンのギターに注目が集まるが、相変わらず滑らかかつ構築美にあふれたネオ・クラシカル・スタイルのプレイで、ソロは全体的にコンパクトながら、アルバムの聴き所のひとつとなっている。個々の楽曲はどれもよく出来ているが、2バスを連打するようなタイプの楽曲もそれほど疾走感を打ち出すものではなく、そういう意味ではいわゆる「メロスピ」ファン向けの音楽ではない。楽曲、演奏、プロダクションまで、非の打ち所のないサウンドではあるが、どこか優等生的で、このバンドならではのスペシャルなサムシングに欠けるのが問題、というのは贅沢な話かな。 |
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