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ATHENA
TWILIGHT OF DAYS
78
輸入盤のみ (2000)

前作に参加していたファビオ・リオネは結局RHAPSODYと、旧友オラフ・トーセンとのプロジェクトVISION DIVINEに力を注ぐことになり、脱退してしまった。地元イタリアの「Pick Up Record」からHELLOWEENを輩出したドイツの名門「NOISE」に移籍した影響か、なんとこれまでのプログレッシヴ・メタル路線からメロディック・パワー・メタル路線に変貌したサード・アルバム。前作の時点でパワー・メタル色は強化されていたが、まさかここまで徹底した作風で来るとはちょっとビックリ。ただ、新任のVoであるフランチェスコ・ネレッティのか細いヘナチョコなハイトーン・ヴォイスと、なぜか前作より著しく悪化したスカスカのサウンド・プロダクションがどうしようもないB級感を醸し出す。実は演奏自体のクオリティはかなり高いレベルにあるのだが、ここまで音が悪いとショボく聴こえてしまうからお気の毒。しかし、この歌メロの強烈なクサさは、私のような好き者にとってはまさに媚薬。個人的にはSKYLARKと並び、この時期ネット上で生まれた「クサメタル」というジャンル名(?)のイメージを象徴するアルバムだ。楽曲はどれも魅力的だが、特に冒頭を飾るタイトル曲「Twilight Of Days」はクサメタルを代表するアンセムと言えるだろう。

ATHENA
A NEW RELIGION?
79
ア・ニュー・レリジョン? (1998)

Voがアレッシオ・モスティから元LABYRINTHのジョー・テリーことファビオ・リオネに交代してリリースされたセカンド・アルバム。ファビオ・リオネといえば本作リリース時点で既にRHAPSODYのVoとして鮮烈なデビューを飾っており、このATHENAは「掛け持ち」である。しかし、貧弱な歌唱力だった前任者からファビオへのチェンジはバンドのランクを一気に格上げしており、正直前作とは別バンドのように力強くなっている。Voだけでなく演奏力全体が明らかに向上しているし、音質もだいぶ改善されている。基本的には前作と同様プログレッシヴ・メタルにカテゴライズされて然るべき音楽性だが、メロディック・スピード・メタル・チューンと言っても過言ではない#3「Soul Sailor」に象徴されるようにパワー・メタル色が強化されており、某レビューサイトで「気の抜けたドリームシアター」とひと言で切り捨てられてしまった前作と違い、楽曲に緩急とメリハリが効いているのが好印象。個人的にはもう少し歌メロにキャッチーさがほしいが、若々しく張りと艶のあるファビオの歌唱によって聴かせる。同年リリースのLABYRINTHの「RETURN TO HEAVEN DENIED」とともに、イタリアのシーンの底上げを感じさせる力作だ。日本盤ボーナスの#12「Deep Red」はイタリアの伝説的プログレッシヴ・ロック・バンドGOBLINのメンバーであったクラウディオ・シモネッティが同名映画のサウンド・トラック向けに書いたインストゥルメンタル曲のカヴァー。


ATHENA
INSIDE, THE MOON
69
インサイド、ザ・ムーン (1996)

イタリアの、斜塔で有名なピサ出身のプログレッシヴ・メタル・バンドのデビュー作。バンド名の由来は日本のコミック「聖闘士星矢」に登場するアテナ(城戸沙織)から。後に同じイタリアのHIGHLORDも「聖闘士星矢」のテーマ・ソングだった「ペガサス幻想」をカヴァーしているだけに、イタリアにおける「聖闘士星矢」人気の高さが窺われる。結成当時の91年ごろはクラシカルなロックにスラッシュ・メタルやデジタルな要素を加味したスタイルだったとのことで、同郷のLABYRINTHの初期の姿に近いものだったのではないかと推測するが、本作で聴かれる音楽性は基本的にDREAM THEATERのフォロワーのそれ。Keyのセンスにニューエイジ・ミュージックからの、アンサンブルにジャズ/フュージョンからの影響を感じさせる…といえばなんとなく高尚なイメージに聞こえるかもしれないが、そのレベルは低く、正直そうしたエッセンスはメタル的なエッジを削いで楽曲をタルくしているだけ。欧州ではこの時期プログレッシヴ・メタルの人気が上昇していたため、マニアの間でそれなりの注目を集め、なんとLABYRINTHやRHAPSODY、SKYLARKに先駆けて90年代以降にデビューしたイタリアのバンドとしては最初かもしれない日本盤リリースも実現したわけだが、このクオリティのアルバムをリリースしたテイチクは勇気がある。欧州のバンドらしい繊細なムードは悪くないけど…。

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