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ARTENSION
NEW DISCOVERY
82
ニュー・ディスカヴァリー (2002)

前作で活動を再開したARTENSIONの復活第2弾となる通算6枚目のフル・アルバム。正直、このバンドについては個人的には「もういいや」と思っていたので、聴くつもりはなかったのだが、学生時代バイトしていた店の方からサンプル盤をいただいたので、聴いてみた。そんな経緯だったので、全く期待していなかったのだが、なかなかどうして、これが悪くない。かつてのようなテクニック全開の緊張感溢れるプログレッシヴ・メタル路線から、歌メロを重視したオーセンティックなHR/HMへと接近しており、歌メロの充実度がグッと上がっているのが好印象。速い曲も多いし、サビがキャッチーなのがいいね。バラード風に始まり、緊張感溢れるインスト・パートで一気に盛り上げる#7「Endless Days」なんて意外なほどグッと来ちゃったよ。クラシック・ピアニストとしての顔も持つヴィタリ・クープリの面目躍如といえるクラシカルなテクニカル・インスト#6もこの手のファンには堪らないだろう。相変わらずちょい軽めのサウンドが多少気になるが、高度な演奏力と出来のいい楽曲が揃った良作であることは間違いない。


ARTENSION
PHOENIX RISING
81
フェニックス・ライジング (1997)

前作が日本に根強いネオ・クラシカル系テクニカルHR/HMファンの間で話題となったARTENSIONの2作目。前作は典型的なネオ・クラシカル系の曲から、フュージョン寄りのプログレ・メタルまで、良く言えばレンジの広い、悪く言えば散漫な楽曲を収録していたが、本作ではバンドとしての方向性が固まったのか、重厚かつ荘厳なプログレ・メタル路線を貫いている(#5は典型的なネオ・クラシカル系疾走チューンだが)。中心人物であるヴィタリ・クープリは、おそらくHR/HM系のキーボーディストとして1,2を争うテクニカル・プレイヤーであるし、その他のメンバーも凄腕揃いであるからして、当然質は低くなく、聴き応えは充分。アルバムとしてのまとまり、完成度は前作以上と言える。しかし、にもかかわらず前作ほど話題にならず、セールスも下降したのは、キラー・チューンと呼べるほどのインパクトを持つ楽曲の不在、そして全体的なキャッチーさの不足ゆえであろうか。ほぼ同一の方向性を持つSYMPHONY Xが前年発表のアルバムで日本・欧州で確固たる支持を得たが、その相乗効果を得るというよりは、むしろ陰に隠れてしまったような感が否めない。質が高いだけに惜しくはあるが、かく言う僕自身、メンバーの技量のわりに音楽自体に面白みが足りない、と思っていたりするのが実態。

ARTENSION
INTO THE EYE OF THE STORM
80

イントゥ・ジ・アイ・オヴ・ザ・ストーム (1996)


ウクライナ出身のKey、ヴィタリ・クープリと、スイス出身のG、ロジャー・スタフルバッハが作成したデモを聴いて感銘を受けた「Shrapnel」のマイク・ヴァーニーが、JUDAS PREISTのニュー・シンガー候補として話題になったジョン・ウエスト(Vo)、EDWIN DAREのケヴィン・チャウン(B)、イングヴェイ・マルムスティーンやトニー・マカパインとの活動で知られるマイク・テラーナ(Dr)というメンバーを集めて結成したバンドのデビュー・アルバム。様式美/ネオ・クラシカル系のバンドが壊滅状態だった時期に登場したため、久々の大型新人として、当時日本ではかなりの話題になった。とはいえ、バンドの音楽性はモロ様式美、というよりも曲によってはフュージョン的な要素さえ漂うプログレ・メタルだったため、バリバリのネオ・クラシカルを期待した向きにはちょっと肩透かしもあったようだ。#7「Song Of The Desert」や、#9「Let It Ride」といった疾走曲や、#2のタイトル曲などはネオ・クラシカル・スタイルの佳曲だが、それ以外の曲は、いささかキャッチーさに欠ける。良くも悪しくも「Shrapnel」のプロダクトらしく、演奏は非常にテクニカルで(Gのテクはやや怪しいが…)、楽曲の完成度も低くないが、今ひとつ心に残る旋律が出てこないのがもどかしい。サウンドが軽めなのも「Shrapnel」クオリティ。

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