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ALMAH
UNFOLD
81
アンフォルド (2014)

エドゥ・ファラスキ(Vo)のANGRAを脱退後初のアルバム。ツイン・ギターの一翼を担っていたパウロ・シュローバーが健康上の問題で脱退し、元AQUARIAのガスタヴォ・ディ・バドゥアに、ANGRAと兼任していたフェリペ・アンドレオーリ(B)もANGRAを優先し、ネットを通じて発見したというラファエル・ダフラスに交代している。前作がモダンなアグレッションと、メロディックな要素を独自の切り口でミクスチャーした力作だったので、その路線を推し進めた作品を期待していたが、そうはならなかった。これまで毎回作風は違えども、アルバムごとのテーマというか音楽的ビジョンは明確だったが、今回はいささか散漫というか、軸の見えにくい作品である。ヘヴィな曲からバラード、10分近くに及ぶ大作まで、良く言えばバラエティに富んでいるが、今回に関して言えばピアノを効果的に使ったメロディックでキャッチーな#5や#7などがかなり魅力的で、ANGRAを思わせるバラードの#4など、全体的にメタリックな楽曲よりはソフトな楽曲の出来がいい。ボーナス・トラックであるアニメ『聖闘士星矢』の主題歌「Pegasus Fantasy(ペガサス幻想)」はバラードにアレンジされ、もう一曲の「Moonlight Serenade」もジャズのスタンダード曲と、かなりソフトな楽曲になっており、エドゥの気分的として今回は(今後は?)メロウにやりたい、と思っていたのかもしれない。ただ、その結果として1曲1曲の完成度はともかく、いささかアルバムとしてのパワーや迫力に欠ける感は否めない。

ALMAH
MOTION
85
モーション (2011)

前2作は、中心人物がANGRAのメンバーであるということを大きく裏切らない作風だったが、本作では大胆に音楽性を変更している。1曲目のイントロこそ、いかにもという感じのドラマティックなイントロであるが、それに続いてかなりヘヴィでモダンな感触のリフが飛び出し、驚かされる。全体的にもモダンな感触や時にブルータルとさえ形容できるほどのアグレッションがフィーチュアされ、ANGRA的なメロディック・パワー・メタル・サウンドを期待する向きにはやや厳しい作風だ。しかし、この高度な演奏技術に裏打ちされた、ヘヴィでありながらキャッチーな要素もあるこのサウンドはなかなかに個性的かつ求心力がある。随所にANGRAのファンにもアピールしそうなメロディアスな要素もあるし、楽曲は剛柔バラエティに富み、フックも充分。ジャケットやタイトルのセンスがメタルというよりはモダンなヘヴィ・ミュージック風で、あまりANGRAのような音楽のファンにアピールするとは思えないが、キャパシティの広いHR/HMファンであれば一聴の価値がある作品だ。メロディック・パワー・メタルだった前作とはだいぶ異なる作風だが、個人的には前作と同等かそれ以上の満足感を得ることができた充実作。ギターが二人とも相当なテクニシャンで、ソロに聴き応えがあるのもマル。

ALMAH
FRAGILE EQUALITY
84
フラジャイル・イクオリティ (2008)

ANGRAのヴォーカリスト、エドゥ・ファラスキのソロ・プロジェクトのセカンド・アルバム。前作は有名バンドのメンバーを集めた「いかにもソロ・プロジェクト」という感じのアルバムだったが、本作でプレイしているのは、同じANGRAのフェリッペ・アンドレオーリ(B)をはじめ、同じブラジル人のプレイヤーばかり。これは恐らく、ANGRAがビジネス上の問題で今後の活動がどうなるか見えないという状況で、ちゃんとライヴができて、最悪今後このバンドでの活動をメインにしていくという事態も想定しての人選でしょうね。楽曲の面でも、ANGRAのボツ曲を集めたかのような、やや期待外れの仕上がりだった前作に比べ、本作に収録されている楽曲はANGRAでも使えるのではないか、というクオリティの楽曲が揃っており、なかなか聴き応えがある。特に、勢いのある速い曲が多いので、ANGRAに「メロスピ」を求める向きにはかなり納得の行く作風であろう。ラテン風味やプログレ風味も適度に盛り込み、そうと知らずに聴けば、演奏力の高さもあいまって「ANGRAの新作」と言っても通りそうなアルバムである。とはいえ、やはり本家に比べると深みというかコクが足りない気もするけど。とりあえず、前作と比較して、メンバーのメンツの豪華さとアルバムのクオリティは必ずしも比例しない、ということを教えてくれるアルバムですね(笑)。

ALMAH (EDU FALASCHI)
ALMAH
77
アルマー (2006)

再生ボタンを押したとき、一瞬CDを間違えたかと思いました。ANGRAの二代目フロントマンであるエドゥ・ファラスキのソロ・プロジェクトにして、サポートするメンバーはNIGHTWISHのエンプ(G)、STRATOVARIUSのラウリ・ポラー(B)、KAMELOTのキャセイ・グリロ(Dr)と来れば、メロディック・パワー・メタル、それもとびきり上質なヤツを期待するのが当たり前。しかし、#1「King」はスラッシュ調のザクザクしたリフに、エドゥが歪んだVoを乗せるヘヴィな曲で、ANGRAのアの字もない。まあこれはこれでそれなりにカッコいいのだが、全編これだとキツい…とビクビクしながら聴き進むと、期待通りの(?)シンフォニックなスピード・メタル・チューンから、スケール感のあるパワー・バラード、ANGRA同様ラテン音楽の要素を感じさせる楽曲や、ミドルで「うた」をじっくり聴かせる楽曲など、なかなかバラエティに富んだアルバムとなっている。これらは全てエドゥが一人で書いた楽曲とのことで、出来は決して悪くないのだが、今ひとつ派手さに欠ける印象。単に期待が大きすぎたのかもしれないが、これだけ豪華なメンバーが揃うのなら、各々のメンバーからのインプットがあった方が面白い仕上がりが期待できたかも。本作に収められた楽曲群は、ANGRAらしくないのでバンドでは使わなかったものとのことだが、僕にはさほどスタイルが異なるとは思えず、単にクオリティがANGRA内の採用基準をクリアできなかっただけのように思えるなあ、正直。


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