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ガレージ・ロック (Garage Rock)

【ロック】 本来の意味での「ガレージ・ロック」は、商業的に作り込まれていない、誤解を恐れずに言えば「アマチュアっぽい」ロックを表す用語である。

なぜガレージという言葉が使われるかというと、我々ネコの額のような土地にウサギ小屋のような家を建てて住む日本人と違い、アメリカの家庭の多くには大きなガレージ(車庫)があり、そこがアマチュア・バンドの格好の練習場になっているからで、アメリカではローカルのアマチュア・バンドのことを「ガレージ・バンド」と呼んだりするからである。

そういう「地元のアマチュア・バンドの音楽」という意味では、イギリスにおける「パブ・ロック」に通じる用語であるとも言える。

そのため、この言葉自体は正確には音楽性を規定する用語ではないが、元々は60年代にビートルズやローリング・ストーンズ、ザ・フーといったブリティッシュ・ビートの影響を受けてバンドを結成したアメリカのローカル・バンド群を表現する用語として誕生したため、そういうシンプルなビート・ロック・サウンドや、当時のヒッピー・ムーヴメントにおけるドラッグ・カルチャーの影響下にあるサイケデリックなサウンド(ガレージ・サイケ、アシッド・ロックなどとも呼ばれる)が本来「ガレージ・ロック」の大勢を占める音楽であった。

しかしそうしたバンドは当然ながら泡沫的であり、音源などもちゃんとした形では残っていないことが多く、したがって後世への影響もほとんどない。

ただし、そういう「商業主義的ではない、初期衝動に基づくロック」というガレージ・ロックの概念自体はパンクに通じるものとして「ロック史」的に再評価されている。特にサウンドやアティテュードの面でパンクに近いアグレッシヴさを持っていたMC5やSTOOGESといったバンドはパンク・ロックのプロトタイプとして、後世のパンク・ファンの間でリスペクトされ、アルバムがちゃんと残っていることもあり、ある種「ガレージ・ロックの代表格」として語られることも多い(ただし実際には彼らの音楽は「ガレージ・ロック」という言葉が持つイメージの一部を体現しているに過ぎない)。

実際、パンクとガレージ・ロックの相性は良く、70年代後半から90年代にかけてパンクを出自として持つ、あるいはパンクに影響を受けたバンド/ミュージシャンが、同時にガレージ・ロックからの影響を表出する、あるいはガレージ・ロック的なサウンド・アプローチを取ることは珍しくなく、そうしたパンキッシュかつアグレッシヴなガレージ・ロックは「ガレージ・パンク」などと呼ばれることもある。こうしたバンドがそれなりの認知を獲得するケースも多かったため、「ガレージ・ロック」という言葉からこうしたパンク的なサウンドを想起する人も多い。

そして、2000年代に入り、それまで全盛だったヒップホップやR&B、そしてレディオヘッドやコールドプレイといった内省的なロックに対するアンチテーゼとして、ロックの初期衝動を取り戻す「ガレージ・ロック・リバイバル」のムーブメントが発生。ストロークスやホワイト・ストライプスといったバンドが人気を博し、アークティック・モンキーズやキングス・オブ・レオンといったバンドが続くことでひとつのシーンを築いた。これらのバンドの出すサウンドをひと括りにすることは難しいが、60年代のオリジナル・ガレージ・ロックとは異なり、サイケデリック的な要素についてはほとんど存在しないことが多い。

 

■このジャンルの代表作

ストゥージズ / ファン・ハウス

 

MC5 / キック・アウト・ザ・ジャムス

 

ザ・ストロークス / イズ・ディス・イット

 

ザ・ホワイト・ストライプス / エレファント
 

 

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